僕は中一の頃からTMSに6年間お世話になりました。以下に、簡単にTMSでの思い出を記したいと思います。
中学の頃には、幾何の問題に楽しんで取り組んでいたように記憶しています。幾何は、扱う領域が狭く、使用できる道具も少ないため、「なぜその解法をするのか」というところをかなり論理的に考えていける分野だと思います。元々図形が好きだったこともあり、幾何を楽しむ中で、論理的に問いに取り組む習慣がつきました。また、先生の幾何の授業は、数学の論証に僕が初めて触れた機会でした。論証をマスターするために、先生の論証をひたすら転写しました。図形という、言葉で説明することが難しい分野における論証を学ぶことで、「数学的に論理的である」ということはどういうことか、理解することが出来ました。このことの重要性は、受験学年になって実感しました。
僕は図形や数は好きだった一方、数式にはあまり親しめない性質でした。高校にかけて、数学ⅡやⅢを学習するにつれ、数学の勉強に身が入らなくなっていったようにも思います。それでも、TMSの授業についていったことで、少しずつ数学を身につけることができるようになりました。
高3になってからのTMSの授業内容は、全て受験に直結するものでした。先生自身が仰っていたように、最後の1年間の授業で受験数学に必要な全てを教わりました。
次は、同じような考え方ができるように、同じような思考回路で問題に取り組めるように、同じような目の付け方をできるように、徹底的に復習をしました。
いつの間にか、模試や過去問などでも、自然と解けるようになっていました。
僕は、受験勉強において最も重要なことは、
各教科について自分の核となるような問題集や問題群を作り、それらを完璧にすることだと思います。新しい問題を次から次へと解いても、復習に対する意識が希薄だと同じ失敗を繰り返すだけで意味がありません。数学も英語も理科も、受験に求められる事項はそこまで多くはありません。それらを身につけるためには、それが網羅されてるものを徹底的に復習をし、次出てきた時に確実に再現できるようにしていくことが、最も効率的です。そして、TMSの高3のテキストは、まさに受験数学を網羅した問題集でした。
数学は、実力と試験でのパフォーマンスが最もリンクしにくい教科です。実力を発揮するためには、自分なりの試験の受け方を確立していくことが必要です。その点についても、先生は非常に的確なアドバイスを下さいました。そのおかげで、実際の試験の時、冷静に一問ずつ片付けていくことが出来ました。
僕が6年間、TMSで数学を教わる中で、未知の問いへの向き合い方や、自分の考えを論理的に他人に伝える方法、などを身につけることが出来ました。
僕は今後数学に取り組む機会は少なくなってくると思いますが、いかなることに取り組む上でも、TMSで身につけた能力は活きてくると思います。
色々とご迷惑をおかけしたことも多々あったかと思いますが、TMSで6年間学ぶことができて、本当に良かったと思います。
津川先生、ありがとうございました。