このページでは、灘校生を主に対象とした数学塾『TMS(津川数学セミナー)』の指導方針を図説を用いて詳しく説明していています。







概要

数理科学的なものの見方を身につけるための講義・演習と、高度な思考訓練を行います。

数学の学習において、やるべきことは簡単にいえば、「数学的知識を身につけること」「思考力を身につけること」の2つです。

01.数学的知識を身につける

数学的知識とは

「数学的知識」とは、「公理」「定義」「定理」などを指します。

この中には、とても一般的な考え方や公式も含まれます。

これらを身につけるには、単なる暗記では不十分で、すぐに忘れてしまいます。

多くの「数学的知識」は、漢字や年号などの単純な記憶とは異なり、とても多くの情報を含んでいます。

これは、日常生活で使われる難解な言葉に似ています。

こうした言葉の知識は、普段の生活での経験を通じて、例えば新聞や一般書籍を読むことで徐々に理解が進んでいきます。

一方、数学の知識の場合、その大半は人間が頭の中で作り出したこの世には存在しないものです。

そのため、意識的に学ばなければ、普通の生活をしているだけでは身につきません。

しかし、無理に覚えようとしてもなかなか身につかず、すぐに忘れてしまいます。




興味を引き出し、生きた知識へ

TMS(津川数学セミナー)では、この知識を使った問題演習を通じて身につけようとします。

この方法は広く行われていますが、それでも身につかない人が多いのが現実です。

その原因の一つは、生徒がその内容に興味を持っていないことです。

そこで、TMS(津川数学セミナー)では、ワンパターンの演習ではなく、変化に富んだ問題を解くことで興味を引き出します。

また、現実と結びつけた問題を用いることで、生徒が数学知識を実感し、生きた知識として定着するよう指導しています。

要するに、「面白い!」と感じて心が動くことで、知識は記憶に残っていきます。

そして、その知識を使うことで、今まで理解できなかったことが理解できるようになり、答えを導き出せる経験を積むことで、その知識は「常識」となります。

こうなれば、無理に記憶しようとしなくても忘れません。

「数学の面白さ」を理解することが、まず最初の目標です。






02.思考力を身につける

考える力を育てるために

二つ目の「思考力」についてです。

計算力を身につけるには計算を繰り返すしかなく、泳ぎが上達するには泳ぐしかないように、思考力をつけるには「考える」しかありません。

ただし、正しい計算方法を知らなければ計算できず、正しい泳ぎ方を知らなければ泳げないのと同様に、正しい考え方を知ることが必要です。

例えば、問題を解く際には、その問題の条件をどのように整理・分析するのか、あるいはどのようなものと関連付けて考えるべきかといった点が重要です。

このような力を身につけるためには、あらかじめ解法がわかっている問題を解くだけでは効果がありません。




楽しく思考訓練を行います

TMS(津川数学セミナー)では、すぐには解法がわからない問題を使い、授業内で「思考訓練」を楽しく行っています。

また、「楽しく考える」ための工夫を凝らした授業を実施しています。

「考える」ことで問題を解決する経験を積み重ねていく中で、「考える」こと自体の楽しさがわかるようになります。

そうなると、授業外で問題を解くときにも自然とこの訓練を継続でき、「思考力」を身につけることができます。

結果として、数学の問題解決力が向上し、数理科学的なものの見方を手に入れることができるのです。

余談ですが、ある数学の先生が「数学ができない生徒が多くて大変です。

まあ、他の教科と違って数学は覚えることが多いので仕方がないですが」
とおっしゃったのを聞いて、私は驚きました。

現在では、「数学」は一部の人々にとって暗記教科のように思われています。

しかし、多くの解法を覚えてそれを当てはめるだけの訓練では、未知の問題に対応する力や「思考力」を養うことはできないと私は考えています。






TMSが掲げる目標

TMSでは、全学年を通じて
次の3つの目標を掲げています

1. 数学の面白さや、考えることの楽しさを体験してもらう。

2. 文字式の意味、関数概念、証明の意味、推論の仕組みなど、中学・高校時代にぜひ理解しておくべき数学の考え方を体得してもらう。

3. 問題を解決する際に、要求されていることを正確に把握し、わかっていることから必要な解決方法を導き出す道筋を自分で構築できるようにする。そして、それらをつなぐ論理(logic)を使いこなせるようにする。






ぜひ、体験授業を受けてみてくださいね。